@article{oai:aue.repo.nii.ac.jp:00002078, author = {山口, 匡}, journal = {愛知教育大学教育実践総合センター紀要}, month = {Feb}, note = {text, 「道徳教育とは道徳性の発達をうながす教育であり,道徳性とは道徳を担う能力である」。こうした道徳教育にかんする一般的理解にたいして批判的な検討を試みる。道徳性をひとつの能力として理解するとはどのようなことか。能力としての道徳性について,発達段階論を展開する道徳教育観にはどのような問題性があるのか。本稿の目的はしかしながら,さまざまな道徳発達論を個別に検証したり相互に比較したりすることにあるのではない。道徳性が人間の発達する能力として想定され,その発達への援助・助成的介入として道徳教育が理解されるそのこと自体の問題性を検討することにある。道徳性にかぎらず,人間の発達を解明するためには,あらかじめ人間発達のイメージが先行しなければならない。つまり,「何が発達であるのか」の解明は,発達論・発達研究の先にあるのではなく,その出発点にこそ求められなければならないのである。道徳性の育成をめざす道徳教育と発達論も,道徳性を子どもにそなわる成長する能力として素朴に想定するのではなく,大人がそのなかにあらかじめ(無意識のうちに)持ちこんでいる(期待している)価値方向性をたえず意識化しなければならないのである。}, pages = {279--286}, title = {道徳教育と発達論― 問題としての道徳性 ―}, volume = {12}, year = {2009} }