@article{oai:aue.repo.nii.ac.jp:00002972, author = {藤原, 康弘}, journal = {外国語研究}, month = {Mar}, note = {text, 本稿の主たる目的は、a) コーパス言語学、b) 国際英語関連分野である1) 国際語としての英語 (English as an International Language: EIL)、2) 諸英語 (World Englishes: WE), 3) 国際共通語としての英語 (English as a Lingua Franca: ELF) の各分野の歴史的背景を概括し、それぞれの経緯から生じる研究目的、研究領域の差を俯瞰し、a)、b) の両者の学際的領域の変化を論じる事である。その分野間の差異は近年着目されている「言語使用者」(Cook, V, 2002) の捉え方、及び「学習者」、「使用者」の区分に反映されておりa) の伝統的主流を受け継ぐ領域では、Kachru, B (1992) の述べる内円 (NS) と外円/拡大円 (NNS) 間、b) の諸英語論では内円/外円(established/institutionalized) と拡大円(performance, norm-dependent) 間で、使用者、学習者を区分している。 即ち、上記分野では、拡大円に属す日本の英語使用者は、実態がどうあれ、「使用者」ではなく母語話者規範を順守すべき従順な「学習者」として区分され (Seidlhofer & Berns, 2009)、どれほど卓越した言語話者のサンプルであれ「学習者」コーパス内に編纂されてきた (e.g., 藤原, 2006; Fujiwara, 2007b)。一方、EIL/ELFにおいては分け隔てなく、母語性、制度性に関わらず言語話者を使用者(時に学習者)と概念化しており、主としてELF使用者コーパス構築のプロジェクトが行われてきたことを示す。筆者は2005年より「日本人英語使用者コーパス」(藤原, 2006; Fujiwara, 2007b) を編纂してきたが、この各分野間の差異により、国際英語関連領域ではコーパス言語学的手法による研究は未だ多くなされていないため (Bolton & Davis, 2006)、今後一層拡大円における「英語使用者コーパス」編纂の必要性があることを主張する。}, pages = {21--52}, title = {コーパス言語学と国際英語関連分野(EIL、WE、ELF)の学際的領域 ―英語使用者コーパスの必要性―}, volume = {45}, year = {2012} }