@article{oai:aue.repo.nii.ac.jp:00007913, author = {稲葉, みどり}, journal = {愛知教育大学教職キャリアセンター紀要}, month = {Mar}, note = {text, 本研究では、物語文の萌芽期の発達過程を物語の内容面に着目して、その特徴を考察した。対象としたのは、日本語を母語とする3歳前半と3歳後半の幼児の物語文(テキスト)で、内容面の考察は、KH Coder3を使用したテキストマイニングにより、頻出語、共起ネットワーク等を検出して行った。分析の結果、以下の点が明らかになった。3歳前半児のテキストは、絵本の様々な場面における登場人物の行動や出来事を絵描写的に言葉で描いているが、物語の主人公や登場人物・動物を中心に捉えて話しており、物語の筋書き(メインライン)に沿った多くの動詞を用いていることから、物語文の萌芽があることが示唆された。3歳後半児のテキストは、3歳前半児と比べて発話量が爆発的に増加し、頻出動詞の数は3倍に増えた。また、場所、空間、時、位置、方向等を示す語彙が出現し、主人公等の行動に背景的な情報を付け加えていることが分かった。主人公の心理や心情を表す動詞や形容動詞も出現した。共起ネットワークの分析から、局所構造が少しずつ整ってくる段階であることが読み取れた。3歳児の発達の過程をまとめると、絵本の各場面における主人公や登場動物の行動の絵描写的な表現内容から、行動の背景となる場面についても空間的、時間的な視点から言及し、さらに、主人公の心情にも触れる兆しが見られた。これらの結果から、物語文の局所構造が構成され始めるのは3歳後半頃で、局所構造を構成する能力の発達と相まって、単語数や文法能力は増加し、物語の内容も整ってくることが示唆された。今後は、4歳以降の発達を分析し、発達過程をさらに詳しく提示することが課題である。}, pages = {91--98}, title = {物語文の萌芽-3歳児のFrog Storyの分析から-}, volume = {5}, year = {2020} }