@article{oai:aue.repo.nii.ac.jp:00008298, author = {稲葉, みどり}, journal = {愛知教育大学研究報告. 人文・社会科学編}, month = {Mar}, note = {text, 言語的な結束性を備え,主題に沿った統括性のある物語文がどの程度構成できるかは,子どもの認知・言語発達の指標の一つと考えられる。本研究では,日本語を母語とする6歳児,7歳児の物語文の構造の発達の特徴を使用語彙とその関連性に着目して考察した。考察はKH Coder 3を使用したテキストマイニングにより頻出語彙の解析,及び,頻出語の共起ネットワークを検出して進めた。物語構造の発達は,物語文法(Thorndyke, 1977)の要素「設定」「主題」「筋立て」「解決」を基軸とし,物語構造を「設定」「展開(起・承・転)」「結末(結)」と再構成して考察の柱とした。その結果,以下の点が明らかになった。6歳児の共起ネットワークには,物語の展開の「起」「承」部分に相当する関連語の連鎖(サブグラフ)が検出された。特に,「承」にあたる部分の構成要素に多くの連鎖が見られた。よって,物語の設定,展開―起,承の部分を語る力が発達してきていることが示唆された。7歳児の共起ネットワークには,物語の展開の「起」「承」の部分だけでなく,「転」のクライマックスから,「結」に至る部分への連鎖が検出された。よって,7歳児には,物語の展開の転から結の部分までを関連づけて語る力が発達してきていることが示唆された。以上から,幼児の物語理解は3歳頃から始まり,全く事象の関連づけができない段階から,個々の事象をことばの上で関係づけて統合することができる段階を経て,5,6歳頃には統括性のある物語を語れるようになるという内田(1996)の研究と概ね一致した。8歳児以降の発達の過程の解明が今後の課題である。}, pages = {10--18}, title = {6歳児・7歳児の物語文の構造―共起ネットワークによる発達過渡期の特徴の分析―}, volume = {70}, year = {2021} }